特集 CT・MRIアトラス Update―正常解剖と読影のポイント
胸部
各論
食道・横隔膜
門澤 秀一
1
1明石市立市民病院放射線科
pp.212-220
発行日 2009年11月30日
Published Date 2009/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104184
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■食道
正常解剖(図1)
食道は咽頭と胃を結ぶ25~30cmの筋性の管腔臓器で,食道癌取扱い規約では食道入口部(輪状軟骨下縁のレベル)から胸骨上縁(内視鏡では門歯から約18cm)までを頸部食道,胸骨上縁から気管分岐部下縁(門歯から約24cm)までを胸部上部食道,気管分岐部下縁から食道胃接合部(門歯から約40cm)を2等分した上半分(門歯から約32cmまで)を胸部中部食道,下半分を胸部下部食道に区分している.
食道は頸部では気管と椎体の間を,胸部では椎体の左前方の後縦隔を下行し,食道裂孔(第11胸椎レベル)から水平方向に向きを変えながら腹腔に入る.腹部食道は円錐状にゆるやかに拡張しながら胃噴門へ移行する.
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