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先天性横隔膜ヘルニア 先天性横隔膜ヘルニア
内藤 喜樹
1
1鹿児島市立病院総合周産期母子医療センター新生児科
pp.23-27
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0055.07.02_0023-0027
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「はじめに」先天性横隔膜ヘルニア(congenital diaphragmatic hernia;CDH)は,横隔膜の形成・閉鎖不全により生じた横隔膜欠損部から腹腔内臓器が胸腔内に脱出し,圧迫された肺に低形成や肺高血圧を引き起こす疾患であり,新生児医療の進歩した現在でも重症例では致死的疾患の1つである。「病態・疫学」横隔膜は通常,妊娠6週から12週頃にかけて形成・閉鎖される1)が,何らかの原因で横隔膜の形成・閉鎖不全が起き,胸腔と腹腔の連続性が保たれたままとなる。欠損位置の多くは後方外側(Bochdalek hernia)であるが,前方胸骨付近(Morgagni herniaなど)の場合もあり,左右では90%は左側に発生するが,10%は右側に発生し,両側に発生するのは1%程度と少ない2)。「Key words」胎児診断,胎児治療,肺低形成,新生児遷延性肺高血圧症
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