特集 CT・MRIアトラス Update―正常解剖と読影のポイント
脳
各論
脳血管
朝日 公一
1
,
鈴木 通真
1
,
青木 茂樹
1
1順天堂大学医学部放射線医学講座
pp.90-98
発行日 2009年11月30日
Published Date 2009/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104168
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血管・血流の情報は,脳疾患,特に脳血管障害の診断に欠くことができない情報で,従来から脳腫瘍・脳血管障害などにおいてカテーテルを用いた選択的脳血管造影が広く行われていた.しかし,その合併症の頻度は高く,症状で観察した報告で0.5%,MRIの拡散強調像で観察すると2割程度の検査で異常が出現したという報告もあり,血管内治療は別として,その適応は術前や血管障害に限られてきている.
血管造影の適応を限定できるようになった背景には,CT,MRIの進歩で血管の情報が頭蓋内でも非侵襲的に得られるようになったことが大きい.
特にMRAは非侵襲的に頭蓋内の血管の詳細を知ることができ,その臨床的有用性は高い.また,通常の断層像でも血管に注目すればかなりの情報が得られることも知っておく必要がある.
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