増刊号 CT・MRIアトラス—正常解剖と読影のポイント
脳脊髄
各論
脳血管
青木 茂樹
1
1東京大学医学部附属病院放射線科
pp.85-92
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908367
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はじめに
血管・血流の情報は疾患,特に脳血管障害の診断に欠くことができない情報で,従来から脳腫瘍・脳血管障害などにおいてカテーテルを用いた選択的脳血管造影が広く行われていた.しかし,その合併症の頻度は高く,症状で観察した報告では少ないもので0.5%,MRIの拡散強調像で観察すると100回中23回の検査で異常が出現したという報告もあり,血管内治療は別として,その適応は術前や血管障害などに限られてきている.
血管造影の適応を限定できるようになった背景には,CT,MRIの進歩で血管の情報が頭蓋内でも非侵襲的に得られるようになったことが大きい.
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