今月の主題 一般内科診療における呼吸器薬の使い方
その他の呼吸器疾患
潜在結核感染症治療
山本 舜悟
1
,
岸本 暢将
2
1亀田総合病院総合診療・感染症科
2聖路加国際病院アレルギー膠原病科
pp.1645-1650
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104093
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ポイント
●潜在結核の診断は長年ツベルクリン反応に頼ってきたが,日本ではBCG接種による偽陽性が問題であった.QuantiFERON®-TB(QFT)検査はこの問題点を解消する可能性がある.
●QFT検査は結核感染の既往があれば,活動性がなくとも陽性になりうる.QFT検査が結核の活動性の有無を示すというのは誤解である.
●QFT検査は活動性結核に対しても80%弱の感度であり,陰性でも結核感染を除外できない.潜在結核に対する感度はreference standardが存在しないため,厳密には不明である.
●潜在結核治療の際には,必ず活動性結核を除外しなければならない.
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