今月の主題 肺血栓塞栓症 見逃さず迅速かつ的確な対応を
急性肺血栓塞栓症をいかに予防するか
病院全体で肺血栓塞栓症予防に取り組むための工夫
保田 知生
1
1近畿大学外科
pp.796-799
発行日 2009年5月10日
Published Date 2009/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103908
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ポイント
●病院全体で対策チームにより静脈血栓塞栓症対策に取り組むことは,増悪を防止するうえで最も効果の高い方法である.
●予防方法は,①積極的な運動と早期離床,②抗凝固薬,③間欠的空気圧迫法,④弾性ストッキングの順で効果が高い.
●致死性と有症状肺塞栓症を減少させるには抗凝固薬(ヘパリン類)の積極使用が不可欠である.
●予防に際しては出血リスク,合併症を熟知し,主疾患の治療前に,予防策を策定する必要がある.
●抗凝固薬は,①合成Xa阻害薬,②低分子量ヘパリン,③用量調節ワルファリン,④低用量未分画ヘパリンの順で効果が高い.
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