特集 目でみる診療基本手技
診療手技
小外科的治療手技
創傷の処置(評価/洗浄/デブリドマン/閉鎖)
笹壁 弘嗣
1
1新庄徳洲会病院
pp.196-205
発行日 2008年12月20日
Published Date 2008/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103702
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ポイント
創傷処置の目指すところは,感染を予防し,機能障害や美容上の問題を最小限にすることである.そのためには,病歴の聴取と創傷の評価を慎重に行うことが最も重要である.そのうえで,洗浄とデブリドマンを行い,創傷を閉鎖するかどうか決定する.創傷の処置というと「縫合」が思い浮かぶが,閉鎖は最優先ではなく,適切な開放療法を身につけておけば,3~5日後に再評価し閉鎖するという方法(遷延一次縫合)を用いることもできる.
創傷を閉鎖する際には,①各層を正確に接着させる,②創縁を少し盛り上げる,③創部の緊張を少なくすることが重要である.閉鎖には,縫合のほかにテープやスキンステイプラーを用いることがある.
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