症例カンファレンス
Osler病患者の下肢デブリドマン
大西 毅
1
,
木田 健太郎
2
,
山田 高成
3
,
伊藤 裕之
4
Kentaro KIDA
2
,
Takashige YAMADA
3
,
Hiroyuki ITO
4
1新潟大学大学院医歯学総合研究科 麻酔科学分野
2神戸労災病院 麻酔科
3慶應義塾大学医学部 麻酔科学教室
4仙台ペインクリニック 麻酔科
pp.583-597
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201686
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深夜に緊急手術の申し込みを告げる電話が鳴る。「足関節のデブリドマンをお願いします」(感染かな…。まぁ術式からは短時間,低侵襲で済みそうだ)「かなりの肥満体型で睡眠時無呼吸症候群の既往あり,現在酸素投与をしています」(気道や呼吸に難ありか)「かなり痛がっています」(区域麻酔で管理したいけど体位とれるかな?)「遺伝性出血性なんとか…血管拡張症? が既往にあり,肺高血圧症の治療をされている患者さんです」(急に聞きなれない病名が出てきたぞ! しかも治療介入されるほどの肺高血圧症があるのか…どうしよう…)。
手術部位・内容からは麻酔管理のアプローチは複数あれど,一歩間違えれば循環や呼吸動態が破綻しかねない状態,夜間の緊急手術という限られた人員や情報の中で行われる最善の麻酔管理方法について,誌上で議論してみたい。
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