今月の主題 Multiple problemsの治療戦略
内科診療におけるmultiple problems
【高齢者治療のジレンマ】
摂食障害,認知症の患者への胃瘻造設
岡田 晋吾
1
1北美原クリニック
pp.1662-1665
発行日 2008年9月10日
Published Date 2008/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103520
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
●経腸栄養ルートの第一選択はPEG(経皮内視鏡的胃瘻造設術)となっているが,極度の低栄養を示す高齢者では他の栄養ルートからの栄養療法を選択すべきである.
●摂食障害による低栄養患者では,PEGによる栄養療法を行うことで栄養状態が改善するだけでなく,肺炎予防なども期待できる.PEGによる栄養療法を行いながら,摂食嚥下訓練を行うことも可能である.
●認知症患者に対するPEGの効果についてのエビデンスはないが,その適応決定にあたっては,文化,宗教的,感情的な要因を考慮しながら決定することが大切となる.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.