今月の主題 主治医として診る後期高齢者
主治医として知っておきたい後期高齢者の医療と生活
Advanced Directive(事前指示書)とLiving Will(生前遺書)
田中 まゆみ
1
1聖路加国際病院一般内科
pp.1308-1313
発行日 2008年7月10日
Published Date 2008/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103451
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ポイント
●医療者には,患者本人の意思を家族の意向よりも尊重する倫理的義務がある.
●日本では,家族優先の特殊な医療文化が横行しており,終末期医療における法も整備されていないため,後期高齢者の主治医になった医師は,遅かれ早かれ,終末期医療の医療現場で倫理的ジレンマに直面すると予想される.
●このような日本の特殊性から,終末期医療の準備は早目に開始することが推奨される.
●患者本人に判断力があるうちに,終末期医療について説明し,医療内容について具体的な指示(Living Will)を文書化する.
●患者が自分で意思表示できなくなったとき,「患者の意思の最善の推量」を行う「医療代理人」をあらかじめ指名してもらい,文書化する.
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