連載 患者が当院を選ぶ理由 内科診察室の患者-医師関係・1【新連載】
治療意欲がない患者
灰本 元
1
Haimoto Hajime
1
1灰本クリニック
pp.162-165
発行日 2008年1月10日
Published Date 2008/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103191
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内科医にとって,高血圧患者は最もありふれた患者である.しかし,その患者に治療意欲が全くない場合にどのように患者-医師関係を始めたらよいのだろうか.
初診の緊張感に鍛えられる
治療意欲がない場合,高血圧を治療してほしいという主訴で来院することはありえないが,かぜ,アレルギー性鼻炎や腹痛で来院する未治療の高血圧患者は中小の病院や診療所では決して少なくない.
初診はいわば出会い頭,いまここで人間関係が成立するか否かの瀬戸際だから,たとえかぜでも互いに緊張する.患者の意志でこの医院や私を選択してくれたのだから,初診からほどよい関係をつくりたいし,二度とこんな医院にかかりたくないとは思われたくない.この緊張感が内科医を鍛えていく.
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