今月の主題 一般医も診る血液疾患
血液エマージェンシーの管理
特発性血小板減少性紫斑病(ITP),血友病の出血
倉田 義之
1
,
髙松 純樹
2
1大阪大学医学部附属病院輸血部
2名古屋大学医学部附属病院輸血部
pp.874-877
発行日 2003年5月10日
Published Date 2003/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102064
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ポイント
・特発性血小板減少性紫斑病(ITP)と血友病で,止血対応は全く異なる.
・ITPの出血で出血斑が散在する程度では,治療を開始しない.鼻出血や口腔内血腫など粘膜出血出現時には,治療を開始する.
・止血は局所の圧迫が基本.下血など重篤な出血時には,血小板輸血,ガンマグロブリン大量療法も必要.
・血友病での出血時は,欠乏している因子の補充が原則.出血の部位により必要血中レベルは異なる.
・凝固因子に対する抗体が生じているインヒビター症例は,速やかに血友病専門医への紹介が必要.
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