特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
内分泌学的検査
副腎
アルドステロン
高橋 克敏
1
,
藤田 敏郎
1
1東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
pp.338-340
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101822
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
アルドステロンは副腎皮質最外層の球状層から分泌される最も強力なミネラルコルチコイドである.その分泌は主にレニン・アンジオテンシン系(RA系)により調節されるため,アルドステロンの異常を考える際にはRA系の変化も考えねばならない.アルドステロンとレニンの同時測定により,レニン分泌異常によるアルドステロンの二次的変化か(=続発性アルドステロン症),アルドステロン分泌自体の異常かが判断できる.
アルドステロンは血漿(plasma aldosterone concentration:PAC)としても血清としても測定可能で,血漿はEDTA塩を加えた採血管で速やかに冷却遠心分離後に凍結保存する.PACは時々刻々変化するが,尿中アルドステロン排泄量を測定すれば1日の分泌量を知ることもできる.
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