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特集 プロレニン―レニン・アンジオテンシン系(RAS)の最近の話題
アルドステロン
Update of Aldosterone: Role for metabolic syndrome
宮森 勇
1
Isamu Miyamori
1
1福井大学医学部第三内科
1Third Department of Internal Medicine, University of Fukui
pp.259-266
発行日 2010年3月15日
Published Date 2010/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101439
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はじめに
レニン-アンジオテンシン系(RAS)の最終産物であるアルドステロンは,腎尿細管上皮の鉱質コルチコイド受容体(MR)を介して生体の体液・電解質調節作用を発揮している.近年,アルドステロンの新たな作用部位として心血管系や脳,腎実質,脂肪細胞などが注目されている.このような臓器や組織におけるMRの活性化は,酸化ストレスを誘導し臓器障害を引き起こすことが最近の研究で明らかになっている.MRの選択的阻害薬は降圧効果とは独立した抗酸化作用により臓器障害の発症進展を防止する.
本稿では脂肪細胞と脳におけるアルドステロン作用に焦点をしぼり概説する.
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