演習・小児外来
〔Case6〕嘔吐と傾眠傾向を主訴とする10カ月女児
寺川 敏郎
1
1東京都立府中病院小児科
pp.1581-1583
発行日 2004年9月10日
Published Date 2004/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101100
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症 例:10カ月女児.
主 訴:嘔吐,傾眠傾向.
家族歴・既往歴:特記すべきことなし.
現病歴:昼寝より起きた後5~6回嘔吐した.近医受診し,急性胃腸炎の診断で輸液が行われた.嘔吐は治まったが,点滴中ほとんど眠っているため,意識障害の可能性もあり紹介受診となった.来院時ややボーとした感じがあり,刺激がなくなると入眠してしまう状態だった.母に詳しく話を聞くと,点滴中寝ているのに,体をわずかに反らせる動作があり,なんとなくおなかが痛そうな感じがしたという.
現 症:意識は傾眠傾向.項部硬直なし.胸部所見はラ音なし,心雑音なし,不整脈なし.腹部所見は平坦,軟で腫瘤触知せず.
検査および治療:腹部エコー(図1)を施行して診断確定し,その後注腸整復(X線透視下高圧浣腸.図2)を施行した.
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