演習・小児外来
〔Case20〕 発熱と痙攣重積を主訴に来院した5歳女児 〔Case21〕血便を繰り返す4歳女児
水口 雅
1
,
幡谷 浩史
2
,
本田 雅敬
3
1東京大学医学部附属病院小児科
2都立清瀬小児病院腎臓内科
3都立八王子小児病院
pp.1112-1115
発行日 2005年6月10日
Published Date 2005/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100210
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症 例:5歳,女児.
主 訴:発熱,痙攣.
既往歴:成長・発達は正常.痙攣の既往なし.
現病歴:1月15日の日中,38.9℃の発熱があり,近医を受診した.インフルエンザ抗原迅速検査を受けたが陰性で,アセトアミノフェン坐薬を処方された.帰宅後,同坐薬を使ったあと,入眠した.同日の深夜,体温が41.5℃に上昇した.翌16日早朝,全身性強直痙攣が1時間続いたため,救急外来を受診した.
身体所見:体温38.8℃,脈拍132/分,呼吸44/分,血圧 128/68mmHg.昏睡〔JCS(Japan coma scale)Ⅲ-200〕.胸部では心音は純,心雑音はないが,上肺野に喘鳴が聴取された.腹部は平坦・軟で,肝脾は触知されなかった.四肢は除脳硬直位であった.瞳孔は左右同大,径2mmに縮瞳しており,対光反射はなかった.
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