今月の主題 腹部疾患をエコーで診る
臓器・疾患別アプローチ―ワンポイントレクチャー
〈胆囊・胆道系〉
胆管癌(肝内,肝外)
金田 智
1
1東京都済生会中央病院放射線科
pp.233
発行日 2004年2月10日
Published Date 2004/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100943
- 有料閲覧
- 文献概要
胆管細胞由来の悪性腫瘍である.太い胆管から発生したものは,肝門部癌,総胆管癌など,病変の存在部位により呼び分け,肝内の末梢の胆管細胞由来であれば,胆管細胞癌(cholangiocellure carcinoma)と呼ばれることが多い.
肝内腫瘤として描出される胆管細胞癌は,比較的境界の鮮明な低エコー腫瘤として描出されることが多い(図1).腫瘤の末梢の胆管が拡張していればより強く疑うことができるが,拡張を伴わないことも多い.CTやMRIでは,転移性腫瘍に類似した造影パターンを呈するが,原発巣を示唆する所見がないことから胆管細胞癌を疑う.確定診断を早くつけるためには,積極的に生検したほうがよい.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.