今月の主題 血栓症の予防と治療
血栓症を治療する―エビデンスを活かしたアプローチ
【疾患別にみた血栓症の治療と予防】
TTP/HUSの病態と治療
高松 純樹
1
1名古屋大学医学部附属病院輸血部
pp.1006-1008
発行日 2004年6月10日
Published Date 2004/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100847
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
TTPは重篤な血小板減少症,溶血性貧血,精神神経学的異常,腎機能障害と発熱の5兆候を特徴とする進行性の致死的な疾患である.
HUSは溶血性貧血,血小板減少,急性腎不全を特徴とした疾患である.
TTPの本態はvWFメタロプロテアーゼ活性の低下であり,後天的なインヒビター例と先天性欠乏例がある.HUSではこの酵素活性の低下はない.
治療の目標はこの酵素活性を十分に発現させること(血漿交換,血漿輸注)である.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.