今月の主題 溶血性尿毒症症候群(HUS)
総説
HUS/TTPの病態
菊池 正夫
1
,
池田 康夫
2
Masao KIKUCHI
1
,
Yasuo IKEDA
2
1国家公務員等共済組合連合会立川病院内科
2慶応義塾大学医学部内科学教室
キーワード:
溶血性尿毒症症候群
,
血栓性血小板減少性紫斑病
,
vWF
,
血小板凝集因子
,
血管内皮細胞障害
Keyword:
溶血性尿毒症症候群
,
血栓性血小板減少性紫斑病
,
vWF
,
血小板凝集因子
,
血管内皮細胞障害
pp.1311-1315
発行日 1992年12月15日
Published Date 1992/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901357
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HUS/TTPは微小循環系に血小板血栓が形成されるために虚血性ないしは梗塞性の多臓器障害が出現する.この血小板血栓形成機序として一次的には微小血管(内皮細胞)障害が起こり,その結果内皮細胞から放出されるvWFの高分子重合体,ずり応力,血小板凝集因子などが関与して血小板凝集塊が形成される.HUS/TTPの予後は血漿交換,血漿輸注により飛躍的に改善され,生存率は80%に達した.この治療がすべての症例に有効ではなく,発癌機序の複雑さを物語っている.〔臨床検査36(13):1311―1315,1992〕
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