今月の主題 抗菌薬を使いこなそう!―実地臨床での正しい選択と投与法
各種感染症―抗菌薬選択の根拠と投与法
肝胆道系感染症
小林 健二
1
1東海大学医学部内科学系総合内科
pp.636-639
発行日 2006年4月10日
Published Date 2006/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100596
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ポイント
・細菌性肝膿瘍の原因として多いものは胆道系感染で,腹腔内の感染が門脈を介して広がるものがこれに次ぐ.前者の場合,グラム陰性桿菌,腸球菌が起炎菌のことが多く,後者の場合,グラム陰性桿菌と嫌気性菌が原因となる.
・胆管炎は迅速に治療されないと死に至る重篤な疾患であり,胆管のドレナージ減圧術を行うことが最も重要である.抗菌薬の使用はドレナージを補完するものと考えるべきである.原因菌として頻度の高いものは,大腸菌,腸球菌,クレブシエラなどであるが,胆道系術後の症例では嫌気性菌もカバーする必要がある.
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