今月の主題 ブレインアタック2006―t-PA時代の診断と治療
ブレインアタックの診断
急性期診断における超音波検査の有用性
立石 洋平
1
,
和田 邦泰
1
,
木村 和美
1
1川崎医科大学附属病院神経内科脳卒中部門
pp.234-237
発行日 2006年2月10日
Published Date 2006/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100503
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ポイント
・発症3時間以内の脳梗塞に適応があるtissue plasminogen activator(t-PA)による経静脈的血栓溶解療法においては,CTやMRIの所見だけではなく,閉塞血管の情報が得られることが望ましい.しかし,閉塞血管の評価は限られた時間の中で行われなければならない.
・頸部血管超音波検査は,頸動脈および椎骨動脈の血管病変を短時間でリアルタイムに評価することができる.
・経頭蓋ドプラ(transcranial Doppler:TCD)および,経頭蓋カラードプラ(transcranial color-coded sonography:TCCS)は,頭蓋内脳血管の血流情報をリアルタイムに観察可能であり,t-PA治療開始後の閉塞血管における再開通のモニタリングにも適している.また,TCDを用いるとt-PAによる治療効果の増強の可能性も期待されている.
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