特集 小児股関節に対する治療
画像診断 小児股関節における超音波検査の有用性
藤原 憲太
1
1大阪医科大学 整形外科学
キーワード:
滑液
,
関節炎-感染性
,
関節疾患
,
股関節
,
股関節脱臼-先天性
,
鑑別診断
,
超音波診断
,
分類
,
Perthes病
,
関節包
,
医学史(1601-現在)
,
関節穿刺
,
側臥位
Keyword:
Arthrocentesis
,
Arthritis, Infectious
,
Classification
,
Diagnosis, Differential
,
Hip Dislocation, Congenital
,
Joint Diseases
,
Hip Joint
,
Synovial Fluid
,
Ultrasonography
,
Joint Capsule
,
History, Modern 1601-
,
Legg-Calve-Perthes Disease
pp.42-54
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2019047071
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運動器領域における超音波検査の需要は、関節リウマチの診断や超音波ガイド下インターベンションへの応用などに伴い高まってきており、臨床現場で必須の診断ツールといっても過言ではない。股関節に限らず小児整形外科疾患に超音波検査が有用である理由は、1)X線像では確認できない軟骨構造や関節液貯留が明瞭に描出できること、2)睡眠処置が不要で繰り返し検査できること、3)被ばくがないことである。特に、乳幼児期の股関節は軟骨構造に富んでおり、発育性股関節形成不全(developmentaldysplasia of the hip;DDH)における大腿骨頭・軟骨性臼蓋の形態や位置関係の把握には特に有用である。超音波検査は関節内液体貯留の描出に長けているという特性から、DDHだけではなく、単純性股関節炎、化膿性股関節炎などへの応用がなされている。本稿では、DDH、単純性股関節炎(Perthes病、化膿性股関節炎との鑑別)における超音波検査の有用性について述べる。
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