特集 歩行と健康
歩行と環境整備—まちづくりと歩道
山下 保博
1
Yasuhiro YAMASHITA
1
1東京都都市計画局施設計画部街路計画課
pp.102-105
発行日 1990年2月15日
Published Date 1990/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902891
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■はじめに
歩行は,人間が移動するための最も基本的な手段であり,それによる健康や精神面における恩恵は計り知れないものがあるといわれている.
しかし,わが国が昭和30年代から始まる高度成長期に入ると,自動車の増加に拍車がかかり,幹線道路から溢れ出した自動車が,今までキャッチボールをしたり立ち話をしたりしていた路地裏にまで進入してくるようになった.この頃から道路計画の目標が「いかにして自動車交通を大量に,円滑に流すか」という機能面を重視せざるを得ない状況が生じてきた.
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