活動レポート
管内の結核院内感染防止対策の現状—保健所の役割を考える
近内 美乃里
1
,
芦川 良介
1
,
谷村 めぐみ
1
,
富岡 順子
1
,
中井 信也
1
,
岩室 紳也
1
,
堀井 昌子
1
1神奈川県厚木保健福祉事務所
pp.372-374
発行日 2002年5月15日
Published Date 2002/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902737
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1980年以降日本の結核罹患率下降傾向は鈍化を示し,最近では上昇の兆しもみられている1).1999年には厚生省(現,厚生労働省)より「結核緊急事態宣言」が出され,国民全体に結核という病気の再認識が迫られているなか,結核患者が最初に訪れる一般病院の果たす役割は大きい.しかし医療従事者の結核に対する理解や認識は低く,1990年以降結核の院内感染事例は全国各地より毎年数件報告されている2).厚木保健所管内でも入院患者が肺結核であることが明らかになり,医療機関内でパニックが起こり,その後の検診においても不適切なツベルクリン反応の実施などの混乱が散見されている.
今回,われわれは厚木保健所管内にある結核病床をもたない一般病院の結核院内感染防止対策の実態についてアンケート調査を行い,医療機関の実態を踏まえた結核院内感染防止対策を保健所が主体的に行ったので報告する.
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