資料
千葉県における小児慢性特定疾患治療研究費の受給者数ならびに先天性代謝異常患児数の年度変化
佐二木 順子
1
,
高橋 勝弘
1
,
笹山 篤子
2
1千葉県衛生研究所環境保健研究室
2千葉県保健予防課
pp.518-521
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902337
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
最近,ダイオキシン,農薬,プラスチック原材料などの化学物質に内分泌撹乱作用があり,ヒトを含めた生物がこれら物質で汚染されているという報告が相次いで出されている1〜3).一方,野生生物の繁殖率の低下ばかりでなく,ヒトにおける精子数の低下,精巣がんの増加,子どもの停留精巣,生殖器の奇形など生殖器に関係した病気が増加しているとの報告1,4,5)もあり,化学物質汚染との関連が危惧されている.特に,今日問題にされている化学物質は,微量で様々なホルモンを撹乱すると考えられており,胎児を含めた許容範囲の狭い子どもへの影響については深い関心が寄せられている.しかし,わが国における内分泌撹乱物質(以下,環境ホルモン)が関与すると考えられる子どもの病気の動向については明らかにされていない.本報告では,千葉県における子どもの病気の実態を知るため,原因不明の難病のなかでも治療が困難である小児慢性特定疾患患児に交付されている研究費の受給者数,ならびにマススクリーニングにより明らかにされた先天性代謝異常患児数について年度別に調査した.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.