連載 精神保健福祉計画の企画と実施—意欲を事業に反映するために
市町村の精神保健福祉活動指標の検討と提案—高知県,新潟県の調査研究に続けての埼玉県調査報告
鵜沼 耕一
1
,
天野 宗和
1
1埼玉県立精神保健総合センター
pp.660-665
発行日 1998年9月15日
Published Date 1998/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901955
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経緯と目的
埼玉県は,地理的には東西にのびた地形をなしており,南は東京都に隣接している.県内人口は,約680万人と全国第5位である.市町村の数は92カ所と多く,人口規模も46万人の市から1,400人の村まであり地域の状況は様々である.特に県南地域を中心として人口規模が大きい地域に社会復帰関連施設が集中している状況であり,精神保健福祉施策において地域格差が生じている.このような状況から,当センターの役割として今後身近な対人保健サービスの担い手である市町村の地域精神保健福祉活動を数値で示し,戦力分析をすることで地域格差の要因を探ることにより,「障害者計画の策定支援」,「市町村支援の目標」,「今後の社会資源創出への手がかり」を把握することの重要性を感じているところである.そこで,高知県,新潟県の精神保健福祉センターの調査研究を知り,本県でも県内の市町村の精神保健福祉活動を数値化する指標を検討し,平成9年8月に調査を実施した.以下に,その調査結果を報告し,今後の市町村評価についての課題を述べる.
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