活動レポート
御調町における訪問活動の現状と課題
林 拓男
1
1公立みつぎ総合病院リハビリテーション科
pp.134-138
発行日 1997年2月15日
Published Date 1997/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901647
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御調町の地域包括ケアシステムの概要
御調町は広島県南東部に位置し,尾道市に隣接する人口8,368人,高齢化率24.7%(平成7年7月1日現在)の農村地帯です.公立みつぎ総合病院は御調町立の国保診療施設であり,「包括医療の実践」を理念としています.一般病床200床,療養型病床群20床(平成9年度より一般病床210床,療養型病床群30床の予定),15診療科を有し,新看護体系(2:1看護A加算),リハビリテーション総合承認施設指定を受けています.診療圏域は御調郡,世羅郡など半径20数kmにおよび,約7万人の人口を擁する地域の中核的総合病院です.
御調町では公立みつぎ総合病院を核として,保健・医療・福祉の連携システム,すなわち地域包括ケアシステムを構築して,地域のニーズに応えてきました.御調町の訪問活動は,昭和49年病院の訪問看護に始まります.昭和40年代の御調町は「つくられた寝たきり老人」が多く,その理由は家庭の介護力の不足,不適切な介護,退院による医療の中断などであり,継続医療の一環としての訪問看護を開始しました.昭和54年には病院保健婦を採用,その後療法士も採用し,両者の同行訪問を開始,看護とリハビリテーションの連携による相乗効果もみられるようになりました.
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