連載 利用者のホンネ・タテマエ
障害者のホンネ・タテマエ
森山 志郎
1
1片マヒ自立研究会
pp.132-133
発行日 1997年2月15日
Published Date 1997/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901646
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1.脳梗塞の後遺症で私は右マヒ2級障害者手帳を持って患者の会に入会した.病院のサポートにより,再発不安を取り除く教育や障害者のふれあいの場に親しんだ.転勤したのでこの患者の会にも別れ,不慣れな土地で閉じ籠り症候群に侵されつつあった.その私を,保健所の訓練教室に引き出してくれた保健婦さんには,今でも天使だったと感謝している.
この訓練教室は,私の社会復帰第一歩の最も貴重な「場」であった.自信を失っていた私は,同病の仲間とふれあい,保健婦さんの熱意と笑顔で自分を少し取り戻した.やがて「機能障害に苦しむ」私から「能力障害を克服」する私へ変身し始めていた.
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