保健行政スコープ
国際標準化機構(ISO)による労働安全衛生管理システムの提案
三宅 智
1
1労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課
pp.833-835
発行日 1996年11月15日
Published Date 1996/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901599
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国際的な新たな動き
労働安全をめぐる国際的な新しい動きとして,国際標準化機構(ISO:International Organization for Standardization)による労働安全衛生管理システム(OHSMS:Occupational Health and Safety Management System)の提案が注日を集めている.労働安全衛生が置かれている国際的な状況として,経済,産業のグローバル化,自由化,競争の激化といった背景や新たな化学物質の開発,情報化の進展といった状況の一方で,規制緩和の流れ,中小企業における労働安全衛生問題の重要性の増加など,労働者の安全衛生への対応も新たな局面を迎えており,とくに,アジアを中心とした経済発展,工業化が著しい開発途上国において,先進国が経験した職業病や労働災害の発生といった過ちが繰り返されないための取り組みの必要性が求められている.このような状況の下で,ISOは労働安全衛生に関する標準規定(スタンダード)の作成準備を進めている.
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