特集 生活習慣と健康
健康づくりのための休養—よりよい自己実現のために
野﨑 貞彦
1
1日本大学医学部公衆衛生学
pp.861-864
発行日 1994年12月15日
Published Date 1994/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901164
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日本の国際化が進むなか,国民の健康をとりまく環境は大きく変化している.人口の高齢化が進み,わが国は世界一の長寿国となった.一方,成人病の増加,過労やストレスなど,数多くの問題が山積するなか,健康づくりへの取り組みはいま,大変重要な課題となっている.国民生活の向上や家事の簡素化,労働時間の短縮が進み,週休2日制も定着してきた.
働くことは美徳とされてきた日本人の感覚も西欧に少しずつ近づき,週間労働時間も昭和63年度からは,48時間から40時間に短縮することが図られてきている.また平成5年の夏季連続休暇の普及率は81.6%(前年81.0%)と少しずつ伸び,日本人の休暇に対する考え方が積極的になってきていることがうかがえる.しかし余暇に対する考え方は,西洋人に比べるとまだまだで,例えばフランス人は余暇のために仕事をするが,日本人は仕事をするために余暇がある,ということが言われる.
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