特集 生活習慣と健康
健康づくりと生活指導
内野 英幸
1
1長野県小諸保健所
pp.865-869
発行日 1994年12月15日
Published Date 1994/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901165
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◆はじめに
わが国の疾病構造は急性伝染病や結核に代わって,がん・脳血管疾患・心臓病など,いわゆる成人病が主流を占めるようになった.伝染病の時代には伝染病についての正しい知識の教育と集団防衛の観点から,「禁止」や「強制」などの疾病予防対策で対応できた.
しかし,成人病時代の健康教育は,それがライフスタイル病であることを認識し,予防のためには長年にわたって慣れ親しんできた生活習慣や行動様式を自ら改善するための教育が求められている.
筆者は1986年から4年間,政令都市の保健所で健康診査とその事後指導に関わり,1990年からは県型保健所に異動して,保健所と市町村との連携で肥満教室や高コレステロール(以下,高コレ)血症教室に取り組んできた.そこで,本稿では保健所が中心になって行っている健康づくりや生活指導のポイントを,個人と社会環境の関係を視点に述べる.
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