海外事情
J. F. ケネディ精神衛生センターにおける精神保健サービス
馬場園 明
1,2
Akira BABAZONO
1,2
1ペンシルバニア大学一般内科
2岡山大学医学部衛生学教室
pp.803-805
発行日 1992年11月15日
Published Date 1992/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900692
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
筆者は臨床疫学とプライマリ・ケアを学ぶために昨年8月よりペンシルバニア大学の一般内科に留学している.こちらで,精神保健サービスを包括的に行っているJ. F. ケネディ精神衛生センターのディレクターをされているRobert Bass医師と知り合い,冬期休暇の間,そこで研修させていただいた.そこで見聞したことは,日本で公衆衛生の分野に携わっておられる方に参考になると思われたので,その経験を中心に,米国における保健・医療サービスの問題点について報告したい.
日本では精神保健,母子保健,結核予防,成人保健といった分野では,かなりの部分が保健所を中心として公的にサポートされているが,米国では日本の保健所にあたるところはない.一般的には医療機関がそれらのサービスを行っている.また,その費用も医療費の枠組みで支払われている.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.