社会の窓
ケネディ暗殺の背景
野口 肇
pp.56
発行日 1964年1月10日
Published Date 1964/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203024
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11月22日,テキサス州を遊説中のジョン・ケネディ大統領はダラス市内をオープン・カーで行進中,突如,暗殺された.時刻は午後0時半(日本時間23日午前4時半).ほとんど即死だった.1963年度最大のできごとである.故大統領は46歳,アメリカ第34回大統領,有名な財ばつの出身である.いままで暴漢におそわれた歴代の大統領は5名,1865年にエイブラハム・リンカーンが殺されて約100年めだった.
ただちに容疑者がつかまった.リー・オズワルドという24歳の青年で,当人は否認したが,調べによるとソ連で数年くらし,ソ連人を妻にしていたが,共産主義がいやになって帰国したという,あやしげな経歴の持ち主だそうだ.また革命キューバを支持するフェア・プレー委員会の責任者とも尾ヒレがついた男だ.
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