症例
フォスター・ケネディ氏症候群を呈せる2症例に就て
前川 祐誠
1
,
渡邊 勇
2
1東北大眼科
2東北大桂外科
pp.395-396
発行日 1949年9月15日
Published Date 1949/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200440
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緒論
フォスター・ケネディ氏(以下フ氏と略)症候群は周知の如くこれのみによつて脳腫瘍の診断,部位及性状を決定し得る特殊の眼症状であり,欧米に於てはS.Zehden以來多数の研究発表があるにも拘らず,本邦に於ては其の報告が極めて廖々たるものであり而も詳細に亘る記載の無い事は,一に我が國の脳外科が甚だ遅れて発達した事を示すのであり從つて最近迄フ氏症候群が臨床家の注意を惹かなかつた所以と考へられる.我々は最近引続いて2例の本症候群を経驗し殊に第2例は稀例に属するものなる故茲に報告する次第である.
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