特集 地域における看護と介護
訪問看護婦の現状とその教育—岩手県看護協会の活動から
成澤 良子
1
Ryoko NARISAWA
1
1岩手県看護協会
pp.390-393
発行日 1992年6月15日
Published Date 1992/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900587
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◆はじめに
岩手県看護協会は,昭和57年度から平成元年度まで毎年「老人在宅ケア」に関する各種の実態調査を継続してきた.顧みると,昭和57年当時は,自治体からの訪問看護の主たる対象は訪問指導を除けば「老人保健法」による“寝たきり老人”であったものが,高齢化の波が急連に進み,寝たきり老人に加えて,“医療依存度”の高い人口の増加,家族介護の弱体化,さらには,保健,医療,福祉に対する地域住民のニーズの高まりなど,ここ8〜9年の間に訪問看護サービスへの期待が次第に広がりをみせてきている.
一方,国や自治体は,長寿社会への対応として「訪問看護」の有効性を評価し,様々な具体策を打ち出してきた.われわれはこの機会に訪問看護の提供者の質や量の確保と共に,ケアの受け手の実情を把握し,訪問看護の基盤整備を図るべく,平成元年度に改めて実態調査をした.その中から,訪問看護婦の現状とその教育について,部分抽出して紹介する.
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