特集 産業保健への免疫学の応用
職業癌の免疫学的アプローチ
荒記 俊一
1
,
谷川 武
1
Shunichi ARAKI
1
,
Takeshi TANIGAWA
1
1東京大学医学部公衆衛生学教室
pp.182-187
発行日 1992年3月15日
Published Date 1992/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900539
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■はじめに
近年の免疫学の進歩に伴って,職業癌のハイリスクグループで免疫学的諸変化が報告されるようになった.本稿では,過去にアゾ染料,アスベスト,マスタードガス,クロムおよびダイオキシンに暴露した作業者集団とプラスチック,エポキシ樹脂,有機溶剤ほかの混合暴露がある自動車工場の模型製造者に関する研究を紹介する.さらに喫煙が交絡因子として重要であること,および免疫学的変化の評価にあたっては,測定値の単位に留意すべきことを筆者らの知見をもとに述べる.
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