特集 健康問題の解決のための経済学—ナッジ等の可能性を探る
ナッジで進める健康づくり—効果的・持続的なものとするためのポイントと注意点
近藤 尚己
1
1京都大学大学院医学研究科社会疫学分野
キーワード:
ナッジ
,
環境デザイン
,
仕掛け
,
コミュニティーの組織化
Keyword:
ナッジ
,
環境デザイン
,
仕掛け
,
コミュニティーの組織化
pp.792-797
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209744
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【ポイント】
◆ナッジは「環境デザイン」のアプローチ.トリックで個人をだます戦略ではない.活動の透明性と民主的な議論が必要.
◆ナッジは合理的な選択をしづらい状況にある人を支援するために使うべき.誰もが自然と健康的な選択ができる環境づくりで,健康格差を是正しよう.
◆ナッジの取り組み一つずつの効果は大きくなく,持続しづらい.マーケティングの枠組みとコミュニティーの組織化,そしてPDCAサイクルを基本としたマネジメントにより,人々をナッジし続けるシステムをつくることが大切.
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