映画の時間
—失われゆく 街の記憶 そこに暮らす人々の 変わらない想い ねぇ,憶えてる? 霧の中で あったこと—モルエラニの霧の中
桜山 豊夫
pp.201
発行日 2021年3月15日
Published Date 2021/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209588
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今月ご紹介する映画の「モルエラニ」とは北海道の先住民族の言葉で,小さな坂道をおりた所,という意味で,室蘭の語源ともなったといわれています.
本作品は7つの短編からなる連作形式で製作されています.第1話は「冬の章」と名付けられ,冬期休館中の室蘭の水族館が舞台です.休館中の水族館をのぞいていた少年を見つけた職員が,暇な時間を利用して水族館内を案内します.そのことがきっかけである事件が起こり,少年と母親(大塚寧々)が謝罪に水族館を訪れますが,その母親は,以前に職員が室蘭の港で見かけた女性でした….
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