予防と臨床のはざまで
緊急事態宣言下の結婚式
福田 洋
1
1順天堂大学大学院医学研究科先端予防医学・健康情報学講座
pp.200
発行日 2021年3月15日
Published Date 2021/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209587
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年初,東京都では2,400人と過去最高の新型コロナ感染者数を記録し,1月8日から1都3県に緊急事態宣言が発令されました.その後,大阪,愛知,福岡も含む11都府県へと拡大するなど,原稿執筆現在は第3波の真っただ中にいる状態です.順天堂医院(当院)でもコロナ専用病床は連日ほぼ満床状態で,累計でも200人以上の感染者が入院しており,院内では,2月下旬に開始予定の医療スタッフへのワクチン接種の工程会議も行われています.
そんななか,同じ部署で勤務する同僚の看護師さんからご招待を受けて,結婚式に主賓として出席させていただきました.実はこの看護師さん,大学の医療看護学部の教え子で,学生時代から産業保健や予防医学に興味を持ち,私が主催する研究会や勉強会にも積極的に参加してくれ,進路相談にも乗ったことのある方でした.ご本人から最初に結婚の報告を受けたのは随分前で,私が知っている限りでもすでに2度ほど結婚式の日程を延期されていました.キャンセル料がかかる等の理由で,これ以上の延期もできないとのことで,おそらくご本人もご家族もこの時期の開催は相当に悩んだ末の苦渋の決断だったと思います.
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