映画の時間
—ページをめくると,人生を輝かせる出会いが待っている.—ガーンジー島の読書会の秘密
桜山 豊夫
pp.639
発行日 2019年8月15日
Published Date 2019/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209214
- 有料閲覧
- 文献概要
第二次世界大戦は1939年に欧州で戦端が開かれ,1945年5月にドイツが,8月に日本が降伏して終戦となりました.今月ご紹介する本作品は戦争中の1940年から終戦後の1946年までのイギリスを舞台としています.
1940年,イギリス海峡に位置するガーンジー島.飲んだ帰りでしょうか,夜中に島の住民が連れ立って家に戻る途中,ドイツ軍の検問にあうシーンから映画は始まります.夜間外出禁止令が出ている中,彼らが拘束されそうになった時,メンバーの若い女性が,読書会の帰りだと言います.読書会の名前を質問されると,とっさに口から出た名前が本作品の原題ともなっている「ガーンジー島・読書とポテトピールパイの会」でした.なんとかこの窮地を逃れた彼らは家に戻ると,急遽,読書会の体裁を整えます.一体,彼らは何のために集まっていたのか,ミステリアスな始まりに観客は引き込まれていくことでしょう.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.