特集 学生と読書
読書を通じての学生のさまざまな出会い
黒田 みつ
1
1大阪府医師会看護専門学校
pp.587-591
発行日 1987年10月25日
Published Date 1987/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908425
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はじめに
学業と勤労の両方をかかえて奮闘する本校の学生達には,学校が休みの期間くらいはゆっくり遊びたいという欲求があるのを知りながら,長い休みだからこそ,ふだん読めない本を読んでもらいたいと願って,毎年季節休暇には読書を課題とする.この課題に対して内容を十分つかんで期待通りに学んでいる学生もいれば,そうでない学生もいる.
感性豊かな看護職の育成をめざして,看護学生に系統的な読書をすすめるということは重要である.しかしながら,ただ読めばよいということではなく,読んだものに意味づけをし,看護職としての人格形成に取りこんでいこうとすると,これは決して容易なことではない,本校の取り組みは誠にささやかなものであり,参考にもならないだろうと思われるが,せっかくの機会なので,試みの一端を紹介してみようと思う.なお本校は3年課程,2年課程,准看護科の3つのコースを持っているが,今回は3年課程を中心にレポートしたい.
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