特集 「放射線リテラシー」をめぐる課題
身近な放射線利用—その原理と実際
小林 泰彦
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1国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部
pp.816-823
発行日 2018年11月15日
Published Date 2018/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209004
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はじめに
放射線は,その透過力や検出感度の高さと独特の照射効果から,身近なところでもさまざまに利用されている1)2).しかしながら,その利用の実態,どのような原理に基づいているのか,なぜ他の手段ではなく放射線が使われるのか,その目的に最適な放射線の種類は何で,必要な線量はどれだけか,などについては,一般にはあまり知られていない.本稿では,できるだけ放射線利用の全体像を俯瞰しながら個々の利用例について理解が深まるように解説する.
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