予防と臨床のはざまで
第32回国際産業衛生学会参加ダイジェスト(その2)
福田 洋
1
1順天堂大学医学部総合診療科
pp.726
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208977
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前回に続き,ダブリンで行われた第32回国際産業衛生学会(ICOH. http://icoh2018.org/2018/)の報告です.今回は私自身の発表や,印象に残った他の基調講演,科学分科会のリポートを中心とします.
初日にポスター貼付が始まると,私と同じ研究室に属する北島文子氏と共に,日本の企業の健康経営とヘルスリテラシーについての報告である「Health literacy in Japanese workplace:Association with lifestyle and NCD's」と「Health literacy in Japanese workplace(2nd Report):Impact of workplace health promotion, lessons learned from the practice」を発表しました.「Total Worker Health」(労働者の健康を守るための安全衛生と健康増進の統合)の流れがあり,ICOHでは健康経営そのものについては基調講演などの報告がみられる一方,IUHPE(ヘルスプロモーション健康教育国際会議)と比べると,ヘルスリテラシーについての報告は極めて少ない状況です.前者では職域のヘルスリテラシーと生活習慣・生活習慣病の関連について,後者では15年以上に及ぶ設計コンサルタント企業における職域ヘルスプロモーションの実践と,ヘルスリテラシー向上に与える予備的な評価について報告しました.フィンランド,インドネシア,イランの先生方から質問を受け,用意した40部のハンドアウトも完売御礼となりました.
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