特集 脳性麻痺と産科医療補償制度
沖縄県における脳性麻痺児に対する医療と保健の連携—脳性麻痺児が健康で充実した暮らしを送るために
當山 潤
1
1沖縄南部療育医療センター
pp.539-543
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208927
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はじめに
周産期医療の進歩や不妊治療の拡大などによって,脳性麻痺を持つ子どもたちの発生率や病態は変化しつつある1)2).それに合わせて脳性麻痺児に対する医療的なニーズも高度かつ多岐にわたるようになってきている.われわれ医療,保健,福祉に携わる者には,対象児の病態や状態を把握し,対象児や患者家族のニーズに沿って関わっていくことが求められる.そのためには,医療的なことはもちろんのこと,福祉制度についても把握しておく必要がある.福祉制度は定期的に改定されるため,常に最新の制度を知っておかなければならない.
本稿では,まず,脳性麻痺児の病態,医療的ニーズを述べ,また,沖縄県(以下,当県)における脳性麻痺児に対する医療と保健の関わり,現在の福祉制度を概説する.脳性麻痺児に対する医療,保健,福祉の充実の一助となれば幸いである.
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