特集 地域保健法20年
地域保健法施行後の都道府県が設置する保健所の発展
山中 朋子
1,2,3
1青森県健康福祉部
2中南地域県民局地域健康福祉部
3中南地域県民局地域健康福祉部 保健総室
pp.216-222
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208850
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はじめに
少子高齢化の急激な進行や疾病構造の変化,国民のニーズの多様化,食品の安全性や生活環境に対する住民意識の高まりなど,地域保健対策をめぐる状況が著しく変化している.また,地方分権の流れの中で,1994年に保健所法が全面改正され,地域保健法が制定された.都道府県が設置する保健所(以下,県型保健所)はおおむね,二次保健医療福祉圏を所管する,より広域的・専門的な公衆衛生行政を担う機関として位置付けられるとともに,その機能強化が求められた.一方,市町村との役割分担が明確化され,住民に身近なサービスは市町村が主体となり,都道府県からの権限委譲も進んだ.
本稿では,地域保健法施行後の20年間の県型保健所の組織や機能の変遷を振り返るとともに,県型保健所の担ってきた機能や役割を総括し,今後の県型保健所の発展について述べる.
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