特集 「早期発見」をめぐる課題
扉
阿彦 忠之
1
1山形県
pp.99
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208825
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かつて亡国病とも呼ばれた結核を克服するため,胸部X線検査による集団検診(マススクリーニング)を軸とする結核対策が全国的に展開され,死亡率などの減少に大きく貢献しました.検診による早期発見の成果があまりにも見事であったため,結核に代わって悪性腫瘍(がん)や循環器疾患などが増加し始めると,それらの疾患対策でも検診(あるいは健康診断)が万能であるかのように扱われ,早期発見方策は幅広い分野に拡大しました.
本誌では2012年の76巻11号で「スクリーニング—その進化と課題」と題する特集を組んでおり,各種疾患の早期発見のためのスクリーニングに関する技術の進歩や適用上の課題などを学ぶことができました.その後,5年以上が経過しましたが,検診を主体とする早期発見方策の適用分野は拡大を続けており,それに伴う新たな課題も指摘されています.
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