特集 公衆栄養への期待
災害時の公衆栄養活動に関する課題と展望
小田 雅嗣
1
1愛知県清須保健所 健康支援課
pp.547-550
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208239
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「食事」は,体に必要な栄養を補給するだけでなく,不安やストレス,疲労を解消する効果もある.過去の災害被災地報告から,温かい食事こそが健全な心身と心豊かなコミュニティをもたらしてくれる大切なものであることが確認されている1).このことから,行政の(管理)栄養士は自然災害等を中心とした健康危機管理時において常にこのことを意識して,必要な人に適切な食事が提供されるシステムを構築することが責務であると考える.
本稿では,地域保健総合推進事業の研究班として健康危機管理時における栄養・食生活支援の必要性を訴え,2005年度から2012年度までの8年間にかけて検討を行い,2007年3月に「健康危機管理時の栄養・食生活支援ガイドライン」を作成したのをはじめとして様々なガイドラインを提供し,被災地での栄養・食生活支援活動等,保健所(管理)栄養士の役割の検証をしてきた結果について述べる.
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