特集 結核対策の動向
低蔓延下の結核対策のあり方
森 亨
1
Toru MORI
1
1結核予防会結核研究所疫学研究科
pp.532-538
発行日 1984年8月15日
Published Date 1984/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206901
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■はじめに
日本では結核対策は,病気の公衆衛生的アプローチの手本のような形で言及されることが多い.多くの場合それは,結核問題が現在よりはるかに深刻だった20年以上以前の結核対策のやり方を念頭においているように思われる.しかしこの間結核問題はその様相を量的にも,質的にも一変させたといえる.本稿ではまずそのような結核問題,とくに疫学的状況の変化について確認し,それに対する方策のあるべき姿を検討することにしたいと思う.個々の具体的な問題点については他の執筆者がそれぞれ詳しく論じられているので,本稿はなるべく管理研究の立場から論じることにしたいが,多少の重複は御容赦いただきたい.
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