特集 救護システムと救急医療
地方都市における救護システム—医師会病院と救急医療
西島 昭吾
1
Shogo NISHIZIMA
1
1大宮市医師会市民病院大宮広域救急医療センター
pp.299-302
発行日 1983年5月15日
Published Date 1983/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206694
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■はじめに
地域医療の向上を第1の使命として,大宮市医師会会員の総意により,昭和47年7月に医師会市民病院が開設された.これにより,大宮市の医療体制は大きく変貌し,救急医療体制も今日の体制を作る基礎となった.医師会の地域医療推進に対する熱意と見識は,行政の理解を産み,両者のコンセンサスの結晶として,大宮広域救急医療センターの設立となった.広域救急医療センターは,図1に示した埼玉県救急医療圏の中央区に属する5市2町1村の自治体が,医師会病院の機能を基盤として,医師会病院に接続した形で,新しく広域の2次・3次救急の受け皿として設備した施設である.これにより,地域救急医療体制の輪が広がり,質的にも一段と飛躍した.
さらに,未熟児から成人までの救急患者の治療搬送のための救命救急車(Mobile Intensive Care Unit,ドクターズカー)が昭和57年2月より始動し,より機能的な地域救急医療の展開となった.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.