人と業績・21
三島通良—1865-1925年
西川 滇八
pp.213-215
発行日 1982年3月15日
Published Date 1982/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206499
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わが国の学校衛生の歴史は1884〜5年(明治17〜8年)の頃が夜明けであるが,具体的に西欧の学校衛生がヨハン・ピーター・フランクの「完全なる医事警察法」にのべられたのが1776年であり,バビンスキーなる人が「学校衛生学」を著わしたのが1880年頃であることを紹介したのは三島通良であって,明治24年頃のことであった1).明治5年に施かれた学制が定着したのは明治24年頃であって,教育事業がみるべき効果を現わしてきたとはいえ,学校衛生についての施策はほとんど行われなかった.わずかに欧米諸国の学校衛生に関する調査などが紹介されていたが,わが国独自の学校衛生の確立については未だ程遠い状況であった.その頃から学校衛生に携わってきて,わが国の学校衛生制度の基礎を築いたのは三島通良である.
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